新刊
電子版『海図と航海日誌』発売のお知らせ
登場する作品は約450冊、人物は約300人。
一人の書き手として/読み手として書物の海を旅した記録が、電子の本になりました。
■電子版『海図と航海日誌』詳細はこちら
https://impala.jp/work/海図と航海日誌-2/
「もともとの性分として、自分自身について語ることをぼくは好まない。自伝を書ける人々をぼくは驚異の目で見る。自分の身に起こったことについて自ら書くというのは、いくつもある解釈の可能性を一つに絞ってしまうこと、世界の多様性を限定してしまうことのように思われる。しかし書物についてならば、出会った結果はそのままこちらが書くことの上に何らかの形で反映されている、言ってみればホログラムとして分散記憶されているのだから、むしろそれらの本と出会うまでの過程、出会った時の印象、先の表現に戻って言えばその航海が運んだ貨物を無視して海図と航海日誌の側面だけを、振り返ってみようかと思う。四十数年の歳月をかけて航海した本の海へのレトロスペクティヴ。」——「序」より