エッセー
母なる自然のおっぱい
人間が不自然な存在だから、自然について考えてしまうのではないか。
人間は動物であった頃の生活の要素の多くを別のもので置き換えたが、実態は変わっていない。生きたウサギを苦労して捕まえて食べるかわりに、フランス料理店に行って野ウサギのシチューを食べるようになり、ヒグマに殺されるかわりに車に轢かれるようになった。しかし、どれだけ置換を重ねても生活の基本パターンは変わらないのだ。生きて、食べて、住んで、まぐわって、育てて、死ぬ。
——本文より
1992年刊行の池澤夏樹著『母なる自然のおっぱい』(新潮社刊)を新編集で再刊。書き下ろしエッセー「ハイイロチョッキリの仕業」が新たに収録されている。
作品情報
< 目次 >
再刊に寄せて
I
ぼくらの中の動物たち
ホモ・サピエンスの当惑
狩猟民の心
II
ガラスの中の人間
III
旅の時間、冒険の時間
再び出発する者
IV
川について
風景について
地形について
再び川について
V
いずれの山か天に近き
樹木論
ハイイロチョッキリの仕業
あとがき
発売日:2025年5月6日
発行:実業之日本社
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公開:2025年05月09日 - 最終更新:2025年05月09日