短篇小説
贈り物
ひさしぶりに穴の外へ出て涼しい風にあたっているようだった。
心を元気にしてくれる贈り物は、時によって人によってさまざま。 読む人の心にもポッと光が灯る、さわやかな短篇。
作品情報
文庫版所収の解説なし
短篇集『骨は珊瑚、眼は真珠』所収の短篇
発売日:2014/12/18
発行:株式会社ixtan
製作・発売:株式会社ボイジャー
impala e-books:100円入手困難
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この作品のレビュー
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『 贈り物 』
数日間雨が続く、はだ寒い夜に読みました。
かる〜い頭痛とノドの痛みを感じて「風邪をひいたかも…」と気持ちがナナメに傾きはじめている状態でした。
滅入った気持ちをズルズルと引きずる彼と、はじめての異国の地で苦悩して暮らしていた彼女。彼女の目の前に突如現れたクリスマスの「贈りもの」。その話を聞いている内に、今までたちこめていた霧が取り払われていく様子の彼。
まるでふたりの会話をその場にいて隣で聞いているかのように、頷き笑顔になっていく私。短編の文章の中に映像が浮かんでみえました。映画のシーンのような一編ですね。
気持ちがあたたかくなりちょっと笑ったせいでしょうか。気に障っていた軽めの風邪の初期症状はウソのようになくなっていました!「あれっ?!」という具合に。「贈り物」の文章に体温をあげてもらったせいです、ホントに!(笑)
ホッコリあたたかい気持ちになりたい時や、風邪のひきはじめに読みたい一編に決定です。
池澤さんから読者に届けられた「贈り物」。
私も誰かに「贈り物」を読んでみて!と届けようと思います。democracy919
公開:2015年09月21日 - 最終更新:2019年06月24日