小説
氷山の南
文春文庫
アイヌの血を引くジンは、南極海での氷山曳航計画を担う船シンディバード号に密航し、露見するもなんとか滞在を認められた。ジンは厨房で働く一方、船内新聞の記者として乗船者たちを取材して親交を深めていくが、やがてプロジェクトを妨害する「敵」の存在が浮かび上がる―――。
21世紀の新しい海洋冒険小説。解説・沼野充義。
2016年1月、18歳のジン・カイザワは南極の氷山曳航を計画するシンディバード号にオーストラリアから密航する。乗船を許されたジンは厨房で働く一方、クルーや研究者たちのために船内新聞をつくることに。他民族・他宗教の船内で、ジンはアイヌの血という自らのルーツを強く意識する。女性研究者のアイリーンとともに、間近でみる氷山に畏敬の念を覚えるジン。真の大人になるための通過儀礼を経て、プロジェクトに反対する信仰集団と向き合う。このプロジェクトの行方は……
作品情報
発売日:2014/9/2
出版社:文藝春秋
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公開:2015年12月27日 - 最終更新:2019年03月18日