cafe impala|作家・池澤夏樹の公式サイト

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共著・編著

楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 Ⅰ-02)

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集

著者:マリオ・バルガス=リョサ
翻訳:田村さと子

ラテンアメリカ文学巨匠の待望の新作を本邦初紹介。画家ゴーギャンと、その祖母で革命家のフローラ・トリスタンの激動の生涯を、異なる時空をみごとにつなぎながら編み上げた壮大な物語。

フローラ・トリスタン、「花と悲しみ」という美しい名をもつ一人の女性。彼女は、女性の独立が夢のまた夢だった19世紀半ばのヨーロッパで、結婚制度に疑問をもち、夫の手から逃れて自由を追い求めた。そしてやがて、虐げられた女性と労働者の連帯を求める闘いに、その短い生涯を捧げることとなる。ポール・ゴーギャン。彼もまた、自身の画のためにブルジョワの生活を捨て、ヨーロッパ的なるものを捨てて、芸術の再生を夢見つつ波瀾の生涯をたどる。貧困、孤独、病など、不運な風が吹き荒ぶ逆境の中、それぞれのユートピアの実現を信じて生き抜いた二人の偉大な先駆者を、リョサは力強い筆致で描ききる。

 

〈ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏樹〉

文学はいつも反逆者の味方だ。絵を描くためにフランスを捨てて南の島に行ったゴーギャン、男性社会の偽善を糾弾したフローラ。彼らの反逆は今に通じている。この二人が孫と祖母の仲なのだから、作家にとってこれほど魅力的な設定はない。

作品情報

発売日:2008/1/10
出版社:河出書房新社

楽園への道 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 Ⅰ-02)
単行本:2,600円販売中
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公開:2015年11月03日 - 最終更新:2019年03月18日