共著・編著
アメリカの鳥 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 Ⅱ-04)
池澤夏樹=個人編集 世界文学全集
大ベストセラー『グループ』著者の最高傑作、新訳決定版。ヨーロッパに渡った米国人青年が自身の内なる反米主義に悩んだり自分流の哲学につまずいたりしながら成長を遂げていく姿を描く。
アメリカ人青年ピーターは、鳥や植物を愛す、ちょっと内気な19歳。パリ留学を前に母とふたり、ニューイングランドの小さな町を訪れる。4年前、母と暮らしたその地は、アメリカのよき伝統が残る、緑あふれる土地だった。しかし4年の間に自然は失われ、町はすっかり観光地化していた。母は怒り狂い、よきアメリカを取り戻すべくひとり闘う。そんな母と、アナキストだった父に育てられたピーターは、敬愛するカントの哲学に従い、「人を手段として利用してはならない」を行動原理として異国に旅立ってゆく。時代は北爆開始にはじまるベトナム戦争の拡大期。パリやローマで、ピーターは自身の反米主義に思い悩み、またイタリア系ユダヤ人を父にもつ自分のユダヤ性に常にこだわりながら、母国とヨーロッパの狭間で精神の成長を遂げてゆく。ベストセラー『グループ』をしのぐ名著、待望の新訳決定版。
〈ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏樹〉
『失踪者』の主人公がヨーロッパからアメリカに渡ったのと逆に、この小説では若いピーター・リーヴァイがアメリカからフランスに渡る。出会うものに驚き、考え込み、自分流の哲学を修正しながら育ってゆく。こんなに魅力のある主人公はめったにいない。
作品情報
発売日:2009/8/11
出版社:河出書房新社
この作品のレビューを投稿しませんか?
cafe impala では、読者のみなさんのレビューを募集しています!
» レビューについて
レビュー投稿ガイドライン
- 投稿は400字以上を目指してください。
- 投稿いただいたレビューは、cafe impala 編集部の承認後、サイトに表示されます(投稿後、すぐに表示はされません)。
- サイトに表示されたレビューは、impala.jp 内の複数媒体 [単行本版/文庫本版/impala e-books (電子書籍)版] に共通して掲載される場合があります。
- 投稿レビューの著作権は、投稿された方にあります。ご自身のレビューは、後日他のサイト等でも利用することができます。
- 投稿に際して入力していただく個人情報は、cafe impala の制作運営に関連するcafe impala編集部、impala e-books編集部からの連絡に限り利用させていただきます。
この作品のレビュー
レビューはありません。
公開:2015年11月03日 - 最終更新:2019年03月18日