共著・編著
わたしは英国王に給仕した (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 Ⅲ-01)
池澤夏樹=個人編集 世界文学全集
中欧文学巨匠の奇想天外な語りが炸裂する、滑稽でシュールな大傑作。給仕人から百万長者に出世した主人公の波瀾の人生を、ナチス占領から共産主義へと移行するチェコを舞台に描く。映画化。
いつか百万長者になることを夢見て、ホテルの給仕見習いとなったチェコ人の若者。まず支配人に言われたことは、「おまえはここで、何も見ないし、何も耳にしない。しかし同時に、すべてを見て、すべてに耳を傾けなければならない」。この教えを守って、若者は給仕見習いから一人前の給仕人となり、富豪たちが集う高級ホテルを転々としつつ、夢に向かって突き進む。そしてついには、ナチスによって同国の人々が処刑されていくのを横目で見ながらドイツ人の女性と結婚。ナチスの施設で給仕をつとめ、妻がユダヤ人から奪った高額な切手で大金を手に入れる―中欧を代表する作家が、18日間で一気に書き上げたという、エロティックでユーモラス、シュールでグロテスク、ほとんどほら話のような奇想天外なエピソード満載の大傑作。映画『英国給仕人に乾杯!』原作。
〈ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏樹〉
おしゃべりが止まらない人のように言葉がどんどん湧いて、エピソードがあふれ出し、その流れに乗って小柄な主人公が出世してゆく。おかしくて、悲しくて、そこにチェコの世相が映り、政治が影を落とし、戦争が土足で踏み込んでくる。やっぱり傑作だ。
作品情報
発売日:2010/10/9
出版社:河出書房新社
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この作品のレビュー
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公開:2015年11月04日 - 最終更新:2019年03月18日