みっちんの声
なつかしくて、たのしくて。
作家はみっちんの声を聞くためにいくどもいくども通った。
そして問わず語りに明かされる『苦界浄土』誕生秘話、
その希有な作品群のみなもと————
石牟礼が亡くなる3ヶ月前までの十年近い交友の軌跡がいきいきと甦る対話集。
同じ詩人・作家同士の親密な語り合いのなかから、池澤は石牟礼文学の真髄を浮かび上がらせる。
石牟礼道子は、何度振り返ってみても、驚異の人だった。
出会えたこと、親しく話す機会をこんなに多く持てたこと、「みっちんの声」をたくさん聞けたことを我が人生の「のさり」と思う。
水俣の言葉で、天から降ってきたような幸運のことである。
池澤夏樹「あとがき」より
作品情報
< 目次 >
I 2008年7月〜2012年6月
2008年7月9日
家の歴史、土地の気風 阿蘇高校での難儀な講演 ドキュメンタリーの力 パラオに残る上質の日本語 方言と標準語 今の時代を生きるための「世界文学全集」 方言でしか描けないもの 味噌漬け豆腐と鞄
2012年5月19日
幻楽始終奏 丸い言葉と四角い言葉 悶え神 領収書 草の祖 魂に押されて コンクリ列島 新たな表現 神遊び 失われたもの 鶴見さんのこと 子どもたち 弟のこと 父のこと
2012年5月20日
書物神さま、踊り神さま そぼさん 能を書く もうひとつのこの世 美声 マブイグミ テレビ 身欠きニシン、シャケ、ヨモギ・・・・・・ わたくしさまのしゃれこうべ 入植 海底の花一輪 生命のつながり 沖縄と基地
2012年6月17日
おっぺしゃん みっちんの言葉 歌の記憶、母の記憶 「見えない袋の中からひゅっと絞り出す」 『苦界浄土』の描き方 「無限というのは怖いです」 歌から散文へ とんとん村日記 事業道楽 料理好き
2012年6月18日
人間の言葉が当てはまらない 原田先生 心の旅
II 2014年8月〜2017年11月
2014年8月31日
世界一小さな書斎
2015年1月18日
「不知火おとめ」から「タデ子の記」へ
2015年11月14日
編み出した編集的手法 天草の言葉、沖縄の言葉 編集は思想 生命力の権化
2016年5月19日
世界一小さな台所
2016年8月19日
この国土で生きること
2017年8月14日
島 シマバナナ お月さま、おいで、おいで 石の中にも花が咲く しんけいどんの孫 鮎と狐
2017年9月23日
魂が深い人 全滅直前の風景
2017年11月22日
魂うつれ
あとがき 池澤夏樹
発売日:2021年2月22日
発行:河出書房新社
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