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エッセー/コラム

終わりと始まり

朝日文庫

著者:池澤夏樹

何かを終わらせ何かを始めるためには、
一つの積極的な意志が要る。

連載開始の3年後にやって来た3.11の震災と原発崩壊。はじめはみんな泣いた。

作家は仙台に住む高齢の叔母夫婦のもとへかけつけ、被災地に幾度となく足を運び、考え続けた。

天災は避けられないが人災は避けることができる。

核エネルギーは原理的に人間の手におえるものではない。

原発が生み出す放射性物質を永久に保管するのは不可能だ。

解説・田中優子

東電の言動は、かつての水俣のチッソの言動と重なっていないか。

戦後の日本は原発を経済繁栄の道具としてきたけれど、

それは「間違いだらけの電力選び」だった。

その一方、東北にはこれからの日本を照らす人々がいる。

たとえば、悲惨な思いをしてきた人々が集まって一緒に何かをするための陸前高田の「みんなの家」造りに関わった現地の人。

るいは平日は勤めながら、週末は、無人家屋の泥出しや放置された納屋の整備、土木や電気工事など、肉体系のボランティアに当てる女性たち。

使命感や義務感を言わず、高邁な理想や隣人愛などを理由にすることもなくさりげなく黙って働く人々。

彼らもまた日本の「人的埋蔵資源」なのではないか。

原子力、沖縄、水俣、イラク戦争の問題を長年問い続け、

東北の被災地に立って深い思索を重ねた作家の、廉直な名コラム48本。

作品情報

< 目次 >

イラク戦争の後始末
言葉の生活感
空中の視点とエコロジー
多文化の実現とウレシパ
三千人のダンサー
上から降る言葉
デジタル化で失ったもの
普天間移転問題の打開案
勝利の快感と天才の誘惑
性格とキャラ立ち
イサム・ノグチの事績
老いと終末論
水俣と沖縄の長い夜
地図の原理と頭上の
「最小不幸」の原理
多神教とエコロジー
「鉱夫」はどこに行ったか
死んだ子供たちのために
国のサイズと世界の安定
歌わない自由
ケータイと街路樹革命
春を恨んだりしない
a×bについて再考する
風と太陽、波と潮と地熱
政争でなく政策を
原始的な恐怖の心理
宇宙誌と霊の世界
間違いだらけの電力選び
遠い人々と身近な問題
幸福なギリシャ
子供を産ませない社会
不安を抱いていきる
ピナ・バウシュによる育成
原発が停止する日
琉球王国と縄文文化
水俣病に「解決」はない
東北の被災者
幸福の島の未来
復旧と復興の違い
人的埋蔵資源
言葉の問題いろいろ
「思い」と「考え」の間で
沖縄、根拠なき負担
気分はもう戦争?
解説・田中優子

発売日:2015/7/7
出版社:朝日新聞出版

終わりと始まり
文庫本:700円販売中
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公開:2015年12月20日 - 最終更新:2019年03月22日

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