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毎年秋に開催を予定している「レビューコンテスト」では、毎年9月末までに投稿いただいたレビューの中から入賞作品を選ばせていただきます。コンテストでは、cafe impala 編集部と外部の有識者の方々との厳正な審査の上、受賞作品を選定いたします。
レビューコンテスト受賞者には、池澤夏樹本人へ直接質問する権利やimpala e-books読み放題特典など、ささやかながら素敵なプレゼントをご用意しています。
※但し、新規に投稿されたレビュー数が50本を下回る場合は、選考を翌年に繰り越しさせていただきます。
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レビューに関連する最新情報
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動画公開
「池澤夏樹の書評の書き方講座」Part4(最終回)の動画を公開しました
「impala e-books」1周年を記念して開催された「池澤夏樹レビューコンテスト」。その授賞式の一部として行われた「書評の書き方講座」の動画の最終回をお届けします。書き起こしテキストとあわせてお楽しみください。 & …
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動画公開
「池澤夏樹の書評の書き方講座」Part3の動画を公開しました
「impala e-books」1周年を記念して開催された「池澤夏樹レビューコンテスト」。その授賞式の一部として行われた「書評の書き方講座」の動画をお届けします。書き起こしテキストとあわせてお楽しみください。   …
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動画公開
「池澤夏樹の書評の書き方講座」Part2の動画を公開しました
「impala e-books」1周年を記念して開催された「池澤夏樹レビューコンテスト」。その授賞式の一部として行われた「書評の書き方講座」の動画をお届けします。書き起こしテキストとあわせてお楽しみください。   …
最近のレビュー
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『 夏の朝の成層圏 』
池澤夏樹さんの大ファンです。「夏の朝の成層圏」は、30年ほど前パラオの小さなホテルのロビーの本棚で、偶然手に取りました。以来「人生の一冊」になっています。島の精霊と主人公の語らいの部分に特に共感しています。初めてレビューを投稿致します。どうか池澤夏樹さんに気持ちが届きますように。
久米由美 -
『 スティル・ライフ 』
スティル・ライフは、読むたびに感想が変わる気がします。
初めて読んだときは、いまよりもっと人生が辛かったときで、とにかく救われるために、救われたくて、読み始めたことを覚えています。それは、冒頭の
「この世界がきみのために存在すると思ってはいけない。世界はきみを入れる容器ではない。」
という一節に、ああ、だれかにこういう様なことを言ってほしかったんだと感じたからです。
暖かいのか冷たいのか嬉しいのか悲しいのか、正体の分からないような気持ちだったけれど、はじめて誰かの言葉が納得できたような、そんな出会いが冒頭にありました。池澤さんのことが大好きなので、こんなことを言うのはいけないのかもしれないし、間違っていたら叱ってほしいくらいですが、この作品が芥川賞を取ったということに悲しくなるときがあります。
いまを生きるということは、透明人間にもなれないし、心が星に直結しないし、ニュートリノの飛来は感知できないし、山や高原や惑星や星雲と同じディメンションの希薄な存在にもなれない
やっぱりそういうことなんだと、突き付けられたような気がするからです。社会生活や言語表現は、いろんなことを試みるが(いまはSNSとかもあって大変)、それでもわたしたちが行きたい場所はひとつだよね、と思います。
それに近い場所を、わたしはスティル・ライフから感じてしまいます。どんなに悲しいことが起きても、この小説があれば、わたしはこれからも生きていけるだろうと思いました。
遠い地での戦いの恐怖や血の匂いや容赦ない死は、想像したって分かることはない。その事実がどんなに最悪でも、ちゃんと生きていこうと思います。わたしが生まれたのは、この作品が発表されたよりも遅いので、まるで池澤さんの足跡をずっとあとになってから辿っているような感じなのかもしれませんが……わたしにとっては、あまりにも友達のような作品です。
さいごの佐々井と「ぼく」の会話が大好きで、読むと泣きそうになります。どうせ生きているなら、わたしもあんなふうについ喋りすぎちゃって、存在がまっぷたつに(あるいはもっとたくさん)散っていくような感覚を何度でも味わいたい。
書いてくださり、ありがとうございます。真子