共著・編著
フライデーあるいは太平洋の冥界/黄金探索者 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 Ⅱ-09)
池澤夏樹=個人編集 世界文学全集
太平洋の孤島で遭難したロビンソン・クルーソーとフライデーのもう一つの物語と、南の島で海賊の財宝を探索した父祖の記憶をノーベル賞作家がたどり直した自伝的長篇。
『フライデーあるいは太平洋の冥界』―南海の孤島で遭難したロビンソンは、島を開拓し、食料の備蓄に努めるが、野生人フライデーの登場によってその秩序は一瞬のうちに崩壊する。文明と野蛮を双子のように描いた哲学小説。『黄金探索者』―失われた楽園を取り戻すため、父の遺した海賊の地図と暗号文を手がかりに、ぼくは終わりなき財宝探索の旅に出る。2008年ノーベル文学賞受賞作家による、魅惑に満ちた自伝的小説。
〈ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏樹〉
「フライデーあるいは太平洋の冥界」
『ロビンソン・クルーソー』は哲学小説である。正確に言えば、枠としての漂流記に入れられた中身としての哲学である。ぼくを含む多くの作家がこの枠を利用して自分の哲学を語った。トゥルニエのこの作品はその中でも最も成功した例だ。
「黄金探索者」
南の島で海賊が隠した黄金を探す。少年向けの冒険小説のようなこのテーマをル・クレジオは純正な叙事詩として書いた。これは鳴り響く海の物語であり、彼自身の祖父の物語である。あるいは無謀な夢の記憶といってもいい。その夢を作者と読者は共有する。
作品情報
発売日:2009/4/11
出版社:河出書房新社
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公開:2015年11月03日 - 最終更新:2019年03月18日