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【本日の栄町市場】
平均すると、週に一度は「一番餃子」の餃子をテイクアウトしている。
冷めても美味しく、モチモチの皮が癖になる。この店の餃子は何個食べても飽きることがないし、胃がもたれない。
わたし、この店の常連だよなぁと自惚れるのは、いつもシーブン(おまけ)があるからだ。北京出身の主人が優しい笑顔で「二個多く入れておいたよ」と言ってくれるのだ。
そんなある日、「今日はおまけないけど、五十円返すよ」と言われた。
栄町市場に座ってからはじめての経験で、衝撃を受けた。現金がシーブンなんて、、、
シーブンは品物をプラスすることだという以外、考えたこともなかった。シーブンは嬉しいものだけど、現金をシーブンされるなんて。
「それはさすがに受け取れないよ!」「いや、五十円は返すよ!」という押し問答を繰り返したが、結局は受け取ってしまった。
それからも、現金をシーブンされる日がたまにあり、やっぱり、押し問答を繰り返した。
先週、「もう、現金のシーブンは受け取れない!」と、わたしが言うと、主人がえっ?と驚いたような顔をした。
「今日は水曜日だから。水曜日は五十円安い割引デーだよ~」と、消えかけた文字の看板を指差した。
わたしは現金をシーブンされたわけではなくて、毎回、五十円多く支払っていただけだったのだ。毎回、押し問答してごめんね。
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