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【本日の栄町市場】
栄町市場の昼下がりはゆったりしている。
そんなことを書くと、栄町市場はいつもゆったりしているじゃないかと笑われそうですけど、それは食べ物を扱う店がない通りだけみたいなのだ。
肉屋や魚屋、八百屋、乾物屋のある通りは時間帯によって人の流れが違ってくる。食べ物を扱う店がない小書店の通りと違って、メリハリがあるようだ。
東口から入った栄町市場のメインストリートには総菜の店「かのう家」がある。昼食時には混雑していて話し掛けるのもままならない「かのう家」のおじさんが、通りに出ているベンチに腰掛けて、「安座間精肉店」のおじさんと煙草をくゆらせながらユンタク(お喋り)している。夕方に近づくと肉屋は混んでくるから、「安座間精肉店」のおじさんにとっては今が一番ゆっくりできる時間なのかもしれない。
夕方を過ぎると、飲食店が次々と開店してメインストリートにも多くの人が行き交う。祭にもなると、通り抜けるのも困難なほど人でごった返す。そうすると、通りの顔はなくなってただただ混乱の中にいる感じ。それはそれでとても面白いけれど。
でも、平日の昼下がりにふんわりと市場の人を包み込むこの通りの風景が、やっぱり好きだなぁ。
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