|
【本日の栄町市場】
小書店というくらいだから「宮里小書店」は市場の中でも小さいほうだと思う。でも、市場にはもっと小さな店がある。例えば、「首里餅菓子屋」だ。
首里の本店は立ち退きで浦添に移った。今、首里にあるのは本店ではないそうだ。
栄町市場の首里餅菓子屋は広さ二畳くらい。ガラスケースがスージグヮーに向かって置かれている。
ケースの中には午前中には売り切れてしまうことが多い餅と菓子、それと、拝みセットが置かれている。ウチカビ(あの世のお金。燃やしてあの世の祖先へ送る)や線香、ロウソクなど。
「一箇所で買えたほうがいいでしょー、餅も拝みも」と、店番のNさんが笑う。
正月、旧正月、シーミー(清明祭)、旧盆、ほかにもたくさんの行事がある沖縄では一年中餅を食べる機会がある。
行事だけでなく仏壇、御嶽、ヒヌカン(火の神)など、餅を供える場所も多い。
小さな「首里餅菓子屋」のガラスケースの中にある、餅と拝みセット。
沖縄人の信仰心と風習が見える。生活に溶け込んだこの風景が好きだ。
|
|
|