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【本日の栄町市場】
寒さはまだまだ続いている。
間口が大きく開きっぱなし。風がビュービューと吹き抜ける。ストーブのない小書店の冬は辛い。
とーっても寒い日は向かいの店主Kさんと鍋をする。
鍋は多めにつくって化粧品屋のIさんも誘う。Iさんが食べている間、わたしが化粧品屋の店番をする。
先週も化粧品屋の店番をしていた。「あやちゃん、ごちそうさま~」とIさんが戻ってきたので、店に戻った。
すると、見慣れない人がわたしの席に座って鍋を食べている。驚いて、思わず店を出た。もう一度確認するとKさんのお客さんのようだ。
「彼女、お昼まだっていうからあげたよー」とKさん。
お客さんは旦那さんと食べるための昼食の材料を買いにきたそうだ。
「はー、美味しいね!お父さんには弁当買っていこう。これ、代金いらないの?悪いさー」
じゃあ、商品買いなさい!という一言で、Kさんの店の肌着が一枚売れたのでした。
チャンスを見逃さない商売人の精神を学んだ気がした冬の寒い日でした。
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