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【本日の栄町市場】
「今年は暖かいねぇ」と市場のみんなと話していた先月までが懐かしい。2月に入ってどんどん寒くなり、今日なんて昼なのに12度だとか!店にくるお客さんは「寒い!」と入ってくるし、市場を歩けば「寒いねー」が挨拶代わりになっている。
正面の大きな入口から容赦無く風が入ってくる小書店で電気毛布にくるまりながら店番をする姿はさぞ滑稽だろうなぁ。
年末に同じ通りの池原化粧品店が閉店してからも池原さんは週に何度か片付けのために市場へやってくる。逆に言えば、シャッターが閉まっている日が増えてしまったということ。
おまけに、隣の隣の與那嶺靴店のお父さんも風邪をひいていたらしく、しばらくお休みが続いた。閉まっているシャッターが続く通りは物悲しくて、風が通り抜ける度にシャッターがガタガタと小さくて細かい音をたて、余計に寂しい気持ちにさせる。
そんな寂しい日が続いたある日、池原化粧品店も與那嶺靴店も元気にシャッターを開けている。太陽の光も破れたアーケードから差し込んできて、通りが明るく華やいでいる。みんなの店が開いているだけでこんなに嬉しいなんて。こういう日が長く続いてほしいと言ったら、「そしたら、あやちゃんも簡単に休まないことよ!」と、みんなに笑われる。本当に、その通り。
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